ごあいさつ
トップメッセージ

組合員の皆様方におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素は、格別のご支援、ご愛顧を賜り有難く御礼申し上げます。
ここに2024年度第72期の事業概要について、ご報告申し上げます。
当期の経済動向においては、大企業を中心に企業収益の改善が見られ、前年に続き賃上げの動き等が確たるものとなる一方、中小企業・小規模事業者においては相対的に足踏みの状況が続いております。また、金融環境においては、前年3月の日銀によるマイナス金利の解除を端緒とし、その後同7月及び本年1月には相次いで政策金利の引上げが実施されると共に、円安やコスト増を背景として物価上昇や人手不足等の構造的な課題が山積しております。さらに米国トランプ政権による保護主義的な通商政策は、世界経済への様々な影響が懸念され、一層不透明な状況に見舞われております。
このような環境の中、当期の業績につきましては、3月期末預金が1兆6,079億円(対前年比730億円増 +4.76%)、また貸出金は1兆2,047億円(対前年比653億円増 +5.73%)といずれも所期の計画を大きく上回るなど、前年度に引続き順調に推移することができました。これらは、日頃より弊組合をご支持戴いている皆様方のご協力とご支援の賜物であります。改めまして御礼申し上げます。
皆様方に一層愛され親しまれる金融機関を目指し、様々な取組みを通じて地域社会に根ざしたお客様本位の営業姿勢を貫いてきました。昨今の金利情勢に沿うべく2024年6月より発売となった「特別金利定期預金」は、第1弾・第2弾合計で36,456口、1,953億円(いずれも発売終了時点)のご契約を戴くことができました。また、組合員数は、対前年比3,572人増加の204,351人と、着実に基盤拡大を図ることができました。今後も引続き社会情勢に沿い、皆様のニーズにお応えできるように各種商品を取揃え、サービスの拡充に努めてまいる所存です。
こうした業務展開のもと、収益性を示す基軸指標である実質業務純益(一般貸倒引当金繰入前)は、18,371百万円(対前年比2,863百万円増 +18.46%)と前年を大きく上回り、5期連続での最高益更新を達成することができました。また、経常利益は19,077百万円(対前年比3,732百万円増 +24.32%)といずれも増益となり、最終、当期純利益においては、13,805百万円(対前年比2,792百万円増+25.35%)と、3期連続の最高益更新となりました。自己資本比率においては、11.32%(対前年比0.07%低下)となり、国内基準の3倍近くに相当する水準を確保すると共に、前期同様2%の出資配当率を実現することができました。今後とも、皆様方から倍旧の信頼を戴けるよう、地域金融機関として年初に行動指針として掲げました『“情熱”-Passion-』の精神を全役職員が共有し、弊組合の「中小企業を支え、地域社会に貢献する!」という経営理念でもって皆様方の一番身近な存在としてご期待に応え、強固な絆を深めることができるよう鋭意取組んでまいります。
当期は、『第3次中期計画(“態勢”計画フェーズⅡ)』の初年度でありました。弊組合はビジョン「地域密着型Excellent Company(エクセレントカンパニー)へ!」の一層の実現に向けて、より強固な経営態勢の構築を図るべく、鋭意、取組んでまいりました。そしてAIはじめデジタル社会の拡がりを見据え、これまで様々なシステム導入を進めると共に、時間の創造を推し進め、それらを皆様方へのご相談業務の充実に繋げ、渉外力等の向上を図ってまいりました。特に女性の戦力化に向けて誕生したライフプランアドバイザー、ファイナンシャルコンサルタントに加え、チーフアシスタント制の導入をもって、チームとしての機能強化を図ると共に、より実効性を高めるために時短勤務制度を拡充し、働きやすい環境を整えるなど、お客様にとって身近であり利便性や質の高い営業姿勢を貫くことができるよう、各種取組みを強化しているところです。
今年度は、『“態勢”計画フェーズⅡ』の2年目に当たり、4月の泉州支店の新築移転以降、一部の店舗統廃合も視野に入れ、更なる経営力の強化を目指してまいります。これまで具現化させてきた“態勢”をより実効性の高いものとするため、成功事例共有による“再現性”の高い“プロ”人材の育成やお客様から選ばれる商品開発等に継続して取組み、営業基盤と収益力の更なる高度化を目指してまいります。これらの活動を通じて、総合的なコンサルティング機能、サポート態勢を備えた“卓越した企業体”として相応しい存在となるべく、皆様方のご事業に寄り添い、切れ目なく金融仲介機能を発揮しながら全役職員が一丸となって業務に精励してまいります。
何卒、引続き皆様のご支援、ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。
2025年7月